島後・水若酢神社
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島後・五箇地区にある水若酢神社は延喜式神名帳に名神大社と記されている隠岐国一宮です。
創建は仁徳天皇の時代と言われています。水若酢命を主祭神とし、本殿は隠岐造りで1795年(寛政7)の造営で、
国指定重要文化財に指定されています。
神社内には土俵があり、映画「渾身 KON-SHIN」のロケ地になったそうです。土俵の傍には古典相撲の大関、関脇に贈られる柱が
飾られています。
古典相撲とは神社の遷宮や大型公共事業の完成記念などで行われる奉納相撲で、相撲大会は夜を徹して行われ、
取り組みは200以上もあるそうで、取組では最初に勝った方が勝ちとなるが、二番勝負として行われ、最初に勝った者は二番では
必ず負けて、一勝一敗で終わるようにしているとの事です。
境内には隠岐最大の古墳があります。
水若酢神社の鳥居です。
こちらは二の鳥居になります。

ここから境内に入ります。
左手には土俵が造られています。
こちらでも古典奉納相撲が行われます。


土俵です。
立派な屋根つき土俵です。
古典相撲は夜通し行われます。

この土俵は映画「渾身」のロケにも
使われており、その記念の柱が
土俵際に飾られています。
柱には「2013年公開 映画「渾身」
隠岐の島ロケ記念」と書かれています。

この柱は隠岐の古典相撲の大関、関脇に
なった人が受領し、自宅の玄関軒に
飾る柱と同じものです。

下図はその柱です。



本殿への随身門です。
寺院の山門などの場合は両側の
像(仁王など)は正面を向いて
いますが、随身門は向かい合わせに
なっています。
随身像が置かれているようですが、
御簾で隠されているケースが多いです。

拝殿とその奥に本殿です。

本殿の建築様式は屋根の上の形は
出雲大社の「大社造」、庇は奈良県の
春日大社の「春日造」、社殿の中は
伊勢神宮の「神明造」に似せた造に
なっています。
すなわちいいとこどりの建物で
隠岐造りと称されています。

隠岐の神社の幾つかは同じ造りに
なっています。

本殿の鬼板には皇室より下賜された
菊の紋章が貼られており、直径は
33cmあるそうです。葺き替えの祭は
取り外して代々使われるのだそうです。
鬼板は通常は鬼瓦ですが、隠岐では
板で作られているので鬼板と呼ぶ
そうです。
本殿の屋根に飾られていた
鬼板です。

上部のへこみ部分に菊のご紋章が
取り付けられていました。
葺き替えの折に鬼板も交換される
ようです。

基本的に葺き替えは20年に一度と
なっているようですが、実際の
傷み具合で数年の前後はあるとの
ことです。

境内にある古墳は水若酢古墳群と
呼ばれ、6世紀中頃〜7世紀頃の
土器や太刀などの鉄製品、装飾品が
埋葬されています。

こちらの古墳は横穴式石室で、
その長さは11メートルで隠岐の中では
最大級のものとなっています。

 

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