瑞龍寺
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瑞龍寺(ずいりゅうじ)は、富山県高岡市にある曹洞宗の仏教寺院で、山号は高岡山となっています。
本尊は釈迦如来です。開基は前田利常で、開山は広山恕陽です。仏殿、法堂、山門が近世禅宗様建築の代表作として、
1997年(平成9)に国宝に指定されており、富山県下における初の国宝指定であり、現在富山県唯一の国宝です。
残念ながら、山門は修復中で門全体が足場で蔽われていました。
瑞龍寺の資料から拝借した寺院全体の
鳥瞰図です。

今回の拝観ルートは下段の方から
まっすぐ進んできて、総門から山門へ向かい、
大庫裏から出て、仏殿、法堂へと進み、
大茶堂をみて、法堂正門から総門へと
戻りました。

従い、鐘楼や禅堂などは見学せずでした。

お寺のお坊さんが山門から法堂まで
説明しながら同行してくれました。
山門は全体に足場が組まれ、安全幕で
蔽われていました。

総門の前に修復前の山門の写真が
掲示されていました。
画面にポインターを置くと
その写真をご覧いただけます。

この山門は国宝で、1645年(正保2)に
建立され、1746年(延享3)に焼失し、
1820年(文政3)に再建されたものです。

左右に金剛力士像、楼上には釈迦如来、
十六羅漢が祀られています。
山門の内側です。

左手には少しだけ金剛力士像が
見えています。

回廊は禅堂に繋がる廊下です。
山門の回廊から眺める北回廊と
大庫裏の建物です。
大庫裏に繋がり、一番奥は大茶堂まで
三十三間の北回廊です。

積雪の午後早めにしか見られないと言う
鍵盤状の障子からの入光です。

大庫裏です。国の重要文化財に指定
されています。
調理配膳や事務運営を行う堂です。

お釜の大きいのは、寺の僧侶のみならず、
災害時の一般信者の炊き出し用にも
使われるためだそうです。
米1俵(60kg)が炊けるそうです。

かまどは登り窯のスタイルで、幾つもの釜を
一度に炊けるシステムになっています。

画面にポインターを置くと
奥から眺める大庫裏をご覧いただけます。
大庫裏には「韋駄尊天」が
祀られています。
日本の禅宗では厨房や僧坊を守る
護法神として祀られる事が多いそうです。
大庫裏の正門からの眺めです。

向かいには禅堂が望めます。

画面にポインターを置くと
正門に繋がる回廊をご覧いただけます。
門の前の掲額には「香積堂」と
記されています。
手前が仏殿、奥が法堂です。

大庫裏を出ると目の前が仏殿です。
1659年(万治2)に建立されています。
総檜造りで、屋根は鉛板葺きです。

鉛板葺きの屋根は金沢城の石川門と
この仏殿のみだそうです。

画面にポインターを置くと
仏壇をご覧いただけます。

上層軒組みは禅宗建築の純粋な形式と
なっています。天井から下がる扇垂木や
エビ虹梁など複雑にして妙を得た架構法に
なっています。
ご本尊は釈迦如来、両側に文殊・普賢の
両像が立っています。
法堂の外観です。

明暦年間の1655〜1657年の竣工で
建坪は186坪あります。
総檜造りで境内では最大の建物です。

中央奥の内陣です。
正面には2代目藩主前田利長の位牌が
安置されています。

天井には狩野安信の四季の百花草が
描かれています(後出)。
法堂般若の間です。

ここには烏瑟沙摩(うすさま)明王が
祀られています(撮影禁止)。
便所の仏様(下の仏)として有名で、
安産の仏様でもあるそうです。

明王は簾内に少しだけ見えていますが、
高さは120cmあります。
法堂客殿です。方丈造りです。

法堂の格子天井に描かれている
百花草図です。
全部で135種あります。

実際の天井画の様子は
画面にポインターを置くと
その一部をご覧いただけます。
大茶堂(重要文化財)です。

その構造は外壁や軒下を土蔵と同じ
大壁とし、内部を土天井とした非常に
珍しい防火建造物です。

法話の場であったり、客を遇する間として
使われているそうです。
法堂と大茶堂を結ぶ「高廊下」(重文)
です。大茶堂の前から法堂正門方向を
眺めています。
法堂前から眺める北回廊と「鐘楼」です。
重要文化財に指定されています。
南回廊と禅堂です。
座禅修行を行う建物ですが、
食事や睡眠をとる生活空間でも
有るようです。
重要文化財に指定されています。


下図は山門から眺める境内です。
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