恐 山
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恐山菩提寺は青森県下北半島にある霊場で、比叡山、高野山とあわせ日本三大霊場の一つです。
開基は天台宗の高僧慈覚大師で862年にこの地に地蔵尊を祀ったのが始まりと伝えられています。
恐山と言う山はなく、恐山山地と呼ばれる幾つかの山の集合体の中に霊場があります。
そばには火山活動で出来た宇曽利湖があり、湖を中心とした外輪山の総称です。
古くは宇曽利山「うそりやま」と呼ばれましたが、下北訛りにより変化し、「おそれやま/おそれざん」と
呼ばれるようになったようです。
外輪山は蓮華八葉と呼ばれる釜臥山、大尽山、小尽山、北国山、屏風山、剣の山、地蔵山、鶏頭山の八峰です。
恐山は、地蔵信仰を背景にした死者への供養の場として知られ、古くから崇敬を集めており、下北地方では
「人は死ねば(魂は)お山(恐山)さ行ぐ」と言い伝えられているそうです。
有名なのは死んだ人と会話ができるという「いたこ」が例祭の際には恐山に集まり、信者の求めに応じて
口寄せを行います。これは戦後になってからの行事らしいです。

恐山菩提寺の全体図です。

恐山菩提寺へ近づくにつれ、
溶岩を流したような地形が
現れてきます。
恐山菩提寺です。
正面は総門です。
奥に見えるのは地蔵山です。
総門の左手には六大地蔵が
並んでいます。
衆生の苦しみを救うという六種の
地蔵菩薩です。
地獄道を救う檀陀(だんだ),
餓鬼道を救う宝珠,畜生道を救う
宝 印,修羅道を救う持地,
人道を救う除蓋障,天道を救う日光の
六地蔵です。
夫々手にしているものが異なります。
総門から見る山門です。
ここからは地場の専門のガイドが
案内してくれました。
色々と説明してもらいましたが、
余りメモが出来ず、詳細な内容は
記録できませんでした。
面白いガイドさんでしたが…
山門です。
山門の手前左側にある
本堂です。
山門から眺める地蔵堂です。
ご本尊の地蔵菩薩が祀られて
います。
ご本尊は慈覚大師の手になる
延命地蔵菩薩です。

右手に伸びる建物は宿坊です。

後ろの山は地蔵山(331m)です。
山の上には延命地蔵尊が立って
います。荒涼とした火山岩の山が
広がっています。
周辺はいろいろな地獄が並んで
います。
大師堂です。
積まれた石は幼くして亡くなった
子供たちが積む石を、少しでも
高くなるようにと参拝者が
積んでゆきます。
風車は幼い子供たちへのお供え
です。

ガイドさんの話では、最近石を積む
人が少なくなり、石積の山が
どんどん少なくなっているそうです。
賽の河原で積まれた石です。
死んだ子供が行く所といわれる
冥途の三途の川の河原で、子供は
父母の供養のために小石を積み上げて
塔を作ろうとするのですが、絶えず
鬼にくずされます。
そこへ地蔵菩薩が現れて子供を救う
と言われています。

「ひとつ積んでは父のため、二つ
積んでは母のため」と唱えながら
石を積んでは鬼に壊されると
言うことです。
そのため、子供のために一個でも
高くなるように来た人が積んで
行きます。
みたま石です。
地獄谷から宇曽利湖を眺めて
います。
宇曽利湖の湖畔は極楽になります。
ここも賽の河原です。
昔はもっとたくさんの石積が
有ったそうです。
ガイドが地獄も寂しくなったと
嘆いていました。
地蔵尊です。
宇曽利湖の東側には
釜臥山(878m)が見えます。
手前には屏風山(628m)が
あります。
八角堂です。
八角円堂は死者が降りてくる場所と
いわれ、堂内には死者がいつ来ても
よいように家族を失った遺族の方が
納めた一揃えの服が納められています。
最近は亡くなった人の好物を
納めるお堂となり、色々なものが
持ち込まれるそうです。
時間の関係でそばまでは行けません
でした。
湖畔に近い賽の河原では
この様に草を結んである個所が
結構ありました。

鬼が足を引っ掛けて進めないように
などと言うことではなく、故人との
縁を結ぶためのものだとはガイドの
説明でした。

宇曽利湖を取り囲む山々です。
右から大尽山(828m)、小尽山
(513m)、障子山(863m)、
北国山(844m)などが見られます。
恐山菩提寺の入り口にある
太鼓橋と三途の川です。
人が死ねば必ず渡る橋と川
だそうです。
太鼓橋から宇曽利湖を眺めます。
車窓からで少しボケていますが、
この橋は誰でも渡れます。
橋のたもとにある石像です。
「奪衣婆(左)と懸衣翁」です。

奪衣婆(だつえば)とは地獄の入り口で
死者の衣服を奪い取る鬼女です。
懸衣翁(けんえおう)も同じく死者の
衣服をはぎ取ります。
死者が三途の川を渡る前に
この二人にはぎ取られた衣服が
木の枝に掛けられて生前の罪の軽重が
量られると言われています。

手ぶれしましたが、ハマナスベイライン
大湊線を走る列車です。
野辺地〜大湊(むつ市)を結んでいます。

盛岡から青森までの過っての
東北本線は現在第三セクターの
青い森鉄道になっていますが、
この大湊線はJR線です。

めったに走ってないので、列車に
遭遇するのは珍しいとバスガイドが
言ってました。

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