京都御苑・拾翠亭
  京都御苑
2015年11月に小学校のクラス会に参加する為、
京都を訪れました。クラス会の会場が京都御苑の前で、
時間が少し有ったので、九条家跡の拾翠亭と
閑院宮邸跡が特別公開されていましたので、見てきました。

母親が幼いころ九条家のお嬢さんと女学校の同級で
良く自宅に遊びに行ったそうです。自宅は御苑ではなく
山科の九条山の方に有ったようです。

九条家跡は堺町御門と間之町口の間にお茶室と庭園が
遺されています。
九条家は藤原忠通の三男九条兼実を祖とする系譜で
現在も当主は健在です。九条家の屋敷は宮家・公家の
東京移住命令により、東京に移築されました。

九条家跡の西側に閑院宮邸跡がります。
閑院宮は東山天皇の皇子、直仁親王を初代とする世襲制の
四宮家の一つです。1710年の創設です。
宮邸跡は江戸時代の公家屋敷として残る唯一の建物です。

京都御苑の丸太町通に面した
間之町口の眺めです。

少し東寄りの入口には堺町御門と呼ぶ
リッパな門が有ります。
御苑の正門と言われています。

ここは石垣のみの出入り口です。

間之町口を入ってすぐを右に行くと、
「拾翠亭(しゅうすいてい)」があります。

拾翠亭は五摂家のひとつであった九條家の
現存する唯一の建物で、およそ200年前の
江戸時代後期に建てられたものと伝えられて
います。

九條池は、屋敷内に設けられた庭園の遺構です。


拾翠亭の玄関です。
ここは10畳の茶室です。

一般公開日以外は茶室として
有料利用が可能です。
拾翠亭の前面に広がる池は九條池と
呼ばれており、1778年(安永7)頃に、
東山を借景とし、拾翠亭からの眺めを
第一につくられたといわれています。
茶室横の手水鉢です。奥の高倉橋とのバランスが
とてもいいです。
橋の石脚は400年前の三条大橋、五条大橋の
ものが転用されています。
3畳の茶室です。躙(にじ)り口は庭からとなります。
二階の和室です。
欄干で囲われた濡れ縁が有り、
眺めを楽しむことが出来ます。

一人旅らしい女性が九条池の眺めを
静かに楽しんでいました。
二階からの九条池と左には九条家の鎮守である
厳島神社が祀られています。

橋は「高倉橋」とよばれ、明治15年に架けられて
います。
橋脚は400年前の三条大橋、五条大橋の
ものが使用されているそうです。
建物全体が数寄屋風書院造りで、
当時は主に茶会のための離れとして使用され、
今も十畳と三畳のふたつの茶室(前出)が
残されています。
手前が3畳の茶室で躙り口と水屋のまどが
見えています。
庭の中に四阿が作られています。
丸窓と角窓の組み合わせの
休憩所となっています。
南側から眺める拾翠亭です。
手前右が10畳の茶室になります。
拾翠亭の庭から眺める九条池です。
橋の石脚の様子がよく判ります。
九条池に架かる橋から眺める
拾翠亭です。
11月初めで少し色付き始めています。

画面にポインターを置くと
橋の様子をご覧いただけます。
九条池の傍に有る厳島神社です。
通称は「池の弁天さん」です。

この厳島神社は安芸国厳島神社を崇敬した
平清盛が兵庫津に建立した厳島社を
この地に移したと言われ、義理の母である
祇園女御を合祀した神社です。

厳島神社は九条家の鎮守社でした。

画面にポインターを置くと
参道がご覧いただけます。
厳島神社本殿です。
鳥居の笠木が唐破風になっており、
京都三珍鳥居の一つで、国の重要美術品
に指定されています。

参拝者は殆どが異国人でした。
閑院宮邸跡
案内板には「閑院宮邸跡は江戸時代から続いた閑院宮家の屋敷跡です。京都御苑は公家町でしたが、
明治初期の大内保存事業でこれらの邸宅は取り壊されました。その中で、閑院宮邸跡は創建の場所に
当時の建物や庭園の面影を今に伝えています」と書かれています。
閑院宮邸の門です。
閑院宮家は伏見宮家、桂宮家、有栖川宮家と
並ぶ四親王家の一つで、1710年に東山天皇の
皇子直仁親王を始祖として創立され、
公家町南西部のこの場所に屋敷を構えました。
創建当初の建物は天明の大火(1788年)で焼失し、
その後再建されていますが、現在の建物との
関係など詳しいことはわかっていません。
門を入った所にある車寄せです。
見学者の出入り口でもあります。

入場は無料となっています。
邸内の内庭です。
建物は華美ではありませんが、
上質の品を持った建物です。
この部屋の天井は化粧屋根裏天井に
なっています。
天井板を張らずに、木組みをそのまま
露出させて美しさを出しています。
庭園の一部です。
建物の全体です。
左が収納展示室などのある、見学可能な
部屋です。
右は表玄関です。
玄関の右手奥は国民公園協会の事務所に
なっています。
右手手前には環境省の事務所が有ります。
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