おがさわら丸
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1968年6月26日に小笠原諸島は米軍から返還されました。翌年に小笠原海運(株)が創業し、1972年より定期運航が
開始されました。最初の椿丸は1,016トンで東海汽船より傭船されたものです。この頃は東京・父島は44時間掛かりました。
1973年には関西汽船から浮島丸を購入し、父島丸(2,616トン)と改称して就航、所要時間は38時間に短縮されています。
1979年には小笠原海運の新造船初代おがさわら丸(3,553トン)が就航し、所要時間は28時間と大幅短縮されました。
この初代船はその後18年間定期航路を往復し、2代目おがさわら丸(6,700トン)にバトンタッチされました。
2代目は所要時間25.5時間で19年3か月間約1,200往復しています。総航行距離240万キロに及ぶそうです。
2016年7月に3代目おがさわら丸(11,035トン)が就航し、所要時間24時間で、離島航路最大の定期船となっています。

おがさわら丸の船型は全長150m、全幅20.4m、総トン数11,035トン、航海速力23.8ノットとなっています。
東京・父島の定期船として片道1,000kmの航海をしています。

通常は竹芝桟橋11時出航で翌日11時に父島二見港に到着します。我々の時は八丈島に寄港するため、竹芝桟橋10時出航で
八丈島には夕刻の17時50分着、乗客の乗船完了後すぐに出航し、翌日10時50分に父島二見港に到着しました。
この時の八丈島からの乗客は約150名で八丈島と小笠原諸島の交流会参加の方々だったそうです。
船上で八丈島からの乗客主体に、戦没者慰霊祭が行われ、船上からの献花が行われました。我々も参加し献花しました。


おがさわら丸の船室は6クラスあります。特等スイート、特1等、1等、特2等寝台、2等寝台、2等和室の6クラスです。
特等は7デッキ、特1等は7・6デッキ、1等は6・5デッキ、特2等は5デッキ、2等寝台は4デッキ、和室は3・2デッキに設置されています。
客室定員は882名です。今回の航海では東京から約550名、八丈島から約150名の約700名だったようです。

定期船なので、娯楽設備はありませんが、レストラン、ショップ、展望ラウンジと自販機コーナーが設置されています。
レストランはセルフサービスの方式で、食券と注文方式で食事が出来ます。展望ラウンジには軽食と飲料の販売があり、自前の飲食物
持ち込みも可能です。ショップではパンなどの食品と飲料の販売をしています。自販機では即席めんなどの他焼きおにぎりの販売も
しています。定期船なので、食事はすべて自前での対応となります。

復路は父島二見港を15時30分に出発、翌朝7時に八丈島到着し、乗客が下船終了次第出航、16時30分着予定が速度を
上げたのか、八丈島に立ち寄らない場合と同じ15時30分に竹芝桟橋に到着しました。往路は25時間弱、復路24時間の航海でした。

クルーズ船並みにとは行かないまでも、航海条件も良くて殆ど揺れを感じることもなく、快適な船旅が出来ました。
4デッキに有る船内案内所です。

乗船時は5デッキが搭乗口に
なりましたが、下船時はここが
下船口となります。
正面は4デッキに有る冷蔵ロッカーです。
反対側には貴重品ロッカーもあります。

正面奥はレストランになります。

ここはパブリックスペースで、右手には
休憩場所や喫煙ルームがあります。
ここで食事などをしていたり、読書を
する人もいます。

往路では小笠原諸島に関する
説明会が開催されます。
ビデオを見ながら現地事情を
色々説明してもらえます。
島の殆どが世界自然遺産に指定
されているので、島内での行動の
注意事項も説明があります。

説明時のビデオ内容は下記ボタンから
お入り頂けます。

 説明ビデオ
4デッキに有るレストランです。
朝、昼、夕と夫々2時間ほどの営業です。

画面にポインターを置くと
レストラン内部の様子もご覧頂けます。
夕食をレストランで摂りました。

左は家内の注文の海鮮丼です。
右はカツカレーとビールです。

ラーメン、カレーが主体で、券売機で
購入します。丼や定食物はレジでの注文と
なります。
入口では結構行列になりますが、
内部は広いのでゆっくり食事が出来ます。



7デッキに有る展望ラウンジです。
軽食や飲み物を販売するカウンターが
あります。
持込みでも問題ありません。

大声で話する乗客がいて、船内放送で
他の乗客の迷惑になるので、低い声で
話す様にと言っても無視。
すこしは公共マナーも考えないと。
(この画面とは関係ありません)

画面にポインターを置くと
ラウンジの内部もご覧いただけます。
6デッキにはショップドルフィンが
あります。

軽食や簡単な土産物などを販売
しています。

行列のできるのは飲物売り場で、
ドリップコーヒーやアイスコーヒ、
紅茶やココアも購入できます。

往路の昼食はここでパンと牛乳を
購入してデッキの椅子に座って
海を見ながら済ませました。

翌日の朝食は自販機で焼きおにぎりを
購入しました。
特2等寝台のベッドの様子です。
思ったより広いスペースです。

テレビと電源コンセント、室内灯が
設備されています。

テレビは出航3時間くらいで一般の
チャンネルは使用できず、自主番組
のみの放映となります。

伊豆七島や八丈島に近づくと一般の
放映が入るようになります。

自主番組では航路案内や各種映画が
見られます。キッズ番組も用意されて
います。
トイレは非常にきれいで、清掃員が
常時清掃しています。

各デッキに男女それぞれあり、
朝夕でもそれ程の混雑はありません。

特等、特1等はバストイレ付です。
トイレの反対側の様子です。
洗面所は別に独立して
作られています。
ここもほとんど混雑はありません。
好きな時に好きなように使える
状態です。
シャワールームです。

各デッキに設備されていて、
ソープ、シャンプーは備え付けに
なっています。

ここも大変清潔です。時間に制限はなく
いつでも自由に使用できます。
5デッキの特2等寝台客室(右手)と
給湯、給水器です。
自由にいつでも利用できます。

4デッキの自販機にはカップめんなども
あるので、簡単な食事用にも
利用可能です。

4デッキの2等寝台船室です。
1部屋は通路2本を挟んで船腹一杯の
幅で70ベッドほどあります。
丁度、列車の寝台車のように上下2段で
各ベッドのカーテンはありますが、通路の
カーテンはありません。


こちらは和室です。並んだ蒲団敷きに
なっています。個々の仕切りはありません。
本船の船首部分で返還50周年の
記念マークが貼られています。
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