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プリトヴィツェ湖群国立公園はクロアチアの8つの国立公園の中で最も大きい公園で、 1949年に国立公園に指定され、1979年に世界自然遺産に登録されています。 ディナルアルプス山脈のカルスト台地に標高636mから503mまでのおよそ8kmの 間に16の湖が形成されています。 この湖と湖がつながる部分に滝があります。各種各様の滝が幾つも流れ落ちています。 |
プリトヴィツェ湖群国立公園はボスニア・ヘルツゴビナの国境近くにあります。 左図の上が下流になります。南のプロシチャン湖(標高637m)から流れる水は 段階的に下の湖へ流れ込んでコラナ川となります。 北の左から右に流れるプリトヴィツェ川は大滝となり本流コラナ川へ流れ込みます。 我々は下流になる入り口から入り、プリトヴィツェ川近くの大滝を見た後、 上の湖へと向かいました。コジャック湖は船で縦断しました。 ほぼ半日強で一回りしました。 全体的には中国の九寨溝、黄龍に似ていますが、特徴的なものはそれぞれに 個性があると感じます。繊細さでは九寨溝でしょうか。スケールの大きさでは こちらでしょう。 1991年にはこの地にセルビア軍が滞在し、自然破壊が行われ、世界遺産の 危機リストにも乗りましたが、内戦終結後は急速に自然を取り戻したため、 1997年には危機リストから除去され、登録が維持されました。 この地では1896年に最初のホテルが建設されています。 公園内には321種の蝶類、161種の鳥、21種の蝙蝠が発見されています。 森林はブナの木とモミが大部分を占めています。1267の植物種が確認されていて、 内75種は特産植物に属し、55種のランの存在も明らかになっています。 公園の面積は緩衝地帯102㎢を含め、294㎢あります。 |
園内にあった案内板です。 左から右へ水が流れます。 第一入り口から乗船場⑨の間に 4つの小さい湖があります。 下の段で最も大きいのが コジャック湖です。 上の段ではプロシチャンス湖が最大で そこから流れ落ちる川が、途中幾つもの 湖を形成し、湖と湖の間は殆どすべて 滝となっています。 上の湖と下の湖の中間点に桟橋があり、 ホテル、レストランもほとんどここに集中 しています。 以下の湖の名前は看板からの音読ですので、 一部表記が異なるかもしれません。 |
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駐車場から川沿いの道への第一入口です。 | |
入口入ってすぐの展望台からの 眺めです。 プリトヴィッチェ川から落ちる プリトヴィッチェ大滝と カルデロヴァッチ湖からノバコヴィチェ湖へ 流れ落ちる滝群が遠望できます。 |
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同展望台からの大滝の拡大です。 上からの眺めとなります。 |
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上段の湖から下段の湖へは このようにほとんどが滝となって 落ち込んでいます。 カルスト台地の浸蝕作用と流れ出た石灰の 堆積により形成された湖特有の形態なのでしょう。 |
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これらの湖を巡れるように木道がつけられています。 木道の右側は大滝へ向かいますが、そのまま 同じ木道を戻ってきます。 左方向は上の湖への木道です。 |
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ガヴァノバッチェ湖です。 石灰質の岩肌が紺碧の水に映って 奥の滝の白さを強調しています。 右の岩山沿いに木道が続いています。 |
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大滝に向かう木道は雪解け水の増水で ところどころで浸水しています。 これを抜けないと大滝の滝壺には行けません。 |
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上の木道の右下を眺めた 下流方向の景観です。 水の芸術でしょう。 |
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滝壺から眺める大滝です。 水量も十分です。 下の方で虹が出ていました。 |
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滝近辺の荒々しい流れに比べると 湖面は静かです。 ある程度の深さがあるからでしょうか。 淵となって色合いが素晴らしいです。 |
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各湖にはこのような標識があります。 絵の一番左はプロシチャンス湖で 右に順に湖が形成されています。 この湖は下から三番目で 標高518m、水深10m、広さ0.9haと なっています。 多分、ノバコヴィッチェ湖が右端の 最後の湖かと思いますが、そこへは 降りられませんでした。 |
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水は透明度が高く、石灰質の沈殿も 見られます。 鱒でしょうか、悠然と泳いでいました。 |
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カルデロヴァッチェ湖へ流れ込む滝です。 |
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大きな石灰岩の中腹に洞穴があります。 ガイドの説明では昔は登れたそうですが、 現在進入禁止になっているそうです。 |
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延々と続く木道のそばでいくつもの滝が 水しぶきを上げています。 下の湖群では滝の高度は比較的低くなって います。 |
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ガヴァノヴァッチェ湖へ流れ込む ミラノヴァッツ湖からの滝群です。 |
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ミラノヴァッツ湖からガヴァノヴァッチェ湖へ つながる滝は「ミルカ・トルニナの滝」と 呼ばれています。 ミルカ・トルニナはクロアチアのオペラ歌手で、 彼女がクロアチアの自然保護のため 出演料を保護財源として寄付したことにより、 この滝をそう呼ぶようになったそうです。 |
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ミラノヴァッツ湖です。 鴨が悠然と泳いでいました。 |
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水は澄んでいて、泳ぐ魚が色々と 見られます。 この湖には鱒が多くいるそうですが、 チャブが鱒を駆逐中らしいです。 世界遺産の為、人工的な処置はできないそうです。 |
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コジャック湖からミラノヴァッツ湖への間は このような流れの区間があります。 葦のような草がびっしりと生えている中を 清流が流れます。 |
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コジャック湖の北側からの眺めです。 水の色はエメラルド色と言うか紺碧と いうか、深い色合いです。 |
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コジャック湖の北端に観光船の乗船場が あります。 船で往来できるのはこのコジャック湖のみです。 乗船場の広場に若葉の中に一つだけ 桜のような木が立っていました。 淡いピンク色が緑のバックで白く見えます。 |
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乗船場です。 こんな船で湖を縦断します。 |
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コジャック湖の中央部です。 | |
コジャック湖の南端近くです。 ブルゲッチ湖からの水が 滝となって流れ込んできています。 |
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対岸の乗船場は上の湖群へ徒歩で行く人や 上から降りてきた人がホテル街へ 戻る際に利用する桟橋です。 我々は戻り船を利用しました。 |
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小学生の高学年くらいでしょうか。 地元の生徒さんが自然観察に来ていました。 |
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昼食はスープとサラダ、それに名物の鱒料理です。一匹物のグリルを予想していたのに開きの塩焼きでした。それと、アイスクリーム(美味しい)。 | |
公園内は環境保全のためこのような エコバスが運行されています。 一般車両は公園内には進入できません。 第一入り口の展望台付近から プロシチャンス湖のそばまで 15分おきくらいにバスが往復しています。 画面にポインターを置くとバスマークが ご覧いただけます。 公園内最大の動物であるヒグマが描かれてい います。 |
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プロシチャンス湖から流れ出た水が ここでオクルグリャック湖へ滝となって 流れ落ちます。 |
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オクルグリヤック湖のそばにある ヴェリコ湖です。流れ込む幅が今までで 一番広いように思います。 ここの表示板では 標高606m、深さ7m、広さ2ha になっています。 |
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マロ湖は上段4番目の湖です。こぶりな湖です。 標高604m、深さ9.5m、広さ1ha。 |
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遊歩道を犬連れで歩いている欧州系の 人達がいました。彼女たちは全員半袖か ノースリーブです。 皮下脂肪の違いでしょうかねぇ。 |
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糸を織り込んでいくような流れの滝です。 三つの湖からガロヴァッツ湖に流れ込んで います。 |
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上の湖群で最も大きいガロヴァツ湖です。 標示板の表記は標高583m、深さ24m、広さ12ha。 |
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コブシのような小さな花も咲いていました。 立ち枯れの木の根っこも 景観のアクセントになるようです。 |
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水で浸蝕された石灰岩に立木が からみついていました。 不思議な光景ではあります。 |
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上の湖群の段差は下の湖群よりも 高度差があり、滝もダイナミックになります。 岩盤の質の違いなのか、どうしてこういう違いが 出てくるのでしょうかねぇ。 |
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小さな湖もあります。 森に囲まれた滝と湖のハーモニーも 心癒される光景です。 |
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大滝に次いで大きい滝で落差18mあります。 Slap Waterfallと表示されていました。 名前でしょうか。 |
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ほっぺたを張るような(slap)程度ではない 轟音です。 |
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水の色の碧さは水質の関係があるのでしょうか。 湖によってもその色に違いのあるのは 深さも影響するのでしょうか。 同じ色合いのものはほとんどありません。 グラディンスチョ湖は 標高554m、深さ10m、広さ8ha。 |
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隙間があれば水が噴き出すというような 感じです。 コジャック湖へ流れ込んでいます。 |
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水底には石灰の沈殿で出来た 石筍のようなものもありました。 沈殿なのか浸蝕なのかその辺よく分かりません。 |
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公園最大の湖コジャック湖北方面の景観です。 遊覧船で縦断にほぼ20分ほどかかります。 |
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遊歩道の沿道には色色な草花が 咲いていました。 ご興味おありでしたら、下のボタンから お入りください。 名前は判りませんので写真の羅列のみです。 |
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最終日の食事はクロアチアではなく、プリトヴィチェから直行したオーストリアのグラーツのホテルで摂りました。 ビールもスープもおいしかったです。 メインは豚肉のローストにきのこソースが掛かっていました。 |
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