兵庫県の風景
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兵庫県の名は、現在の神戸市兵庫区に役所が置かれたことに因ります。
兵庫津が古くから国際貿易港として開港していた事もあります。
天智天皇の治世に兵の武器庫である「つわものぐら(兵庫)」があったこと
に由来するという説もあります。

本州で唯一、北は日本海、南は瀬戸内海の2つの海に接している県です。
(本州の両端である青森県や山口県を除く)。本州を青森県から山口県まで
陸路で縦断する場合、日本海側を通っても、太平洋・瀬戸内海側を通っても、
必ず兵庫県を通ることになります。
南北に長い県域を持っており、近畿地方の府県では最大の面積です。
そのほぼ中央を日本標準時子午線(東経135度)が南北に通過し、
明石市にはこれに因む明石市立天文学館があります。

県庁所在地は神戸市です。「兵庫津」が1897年に「神戸港」となりました。
神戸港は東の横浜に匹敵する港で、震災前までは吞吐量が日本一でした。

兵庫県には瀬戸内海で最大(国内第7位:本島4島と沖縄、対馬に次ぐ)の
淡路島もあります。また、国宝姫路城は白鷺城とも呼ばれる美しい城です。
赤穂浪士で有名な赤穂藩も兵庫県です(現在の赤穂市)。

兵庫県は淡路島を含め、過去に何度も訪れていますが、写真としては残って
いませんでした。今回、2014年10月末に大学の同窓会を有馬で開催した機会に
六甲・有馬を回ってきました。

神戸市

神戸市は扇状の入り江部に発展した理想的な神戸港を有する日本を代表する港町です。
市域中央には六甲山地が横たわり、日本におけるゴルフ場や別荘の発祥地としても有名です。
六甲北麓の有馬温泉は日本三古湯の一つとして有名です。1995年の阪神・淡路大震災の被災
からもほぼ回復し、昔の港町神戸の姿が戻っています。

六甲山
一般に「六甲山」は大小の山を含む六甲山系全域を指しています。山域は神戸市のほか、芦屋市、西宮市、
宝塚市に属しています。瀬戸内海国立公園に属しています。
山頂へは摩耶山ケーブル、六甲ケーブル、有馬ロープウェイや自動車道で登れます。ゴルフ場や高山植物園、
山荘などがあります。今回は有馬ロープウェイで往復しました。
有馬ロープウェイです。
有馬温泉から六甲山頂まで
高低差441m、長さ2.8kmを12分で
登ります。

有馬温泉駅から右手に湯槽谷山(801m)
を眺めながら進みます。
10月末で少し山肌は色づいていました
杉林のみの所もあります。
いちばん深い谷です。
色々な色が眺められます。
山頂駅手前では杉木立の中に
色付き始めた灌木の林が
一枚の絵になっていました。
ロープウエイ六甲山頂駅です。
此処から六甲ケーブル山上駅まで
路線バスが走っています。

途中にはガーデンテラス、カンツリーハウス、
高山植物園、オルゴールミュージアム、
記念碑前、六甲山ホテルにバスストップが
あります。

終点は六甲ケーブル山上駅です。

時間の関係で一気に六甲ケーブル山上駅
までバスに乗り、戻りは時間を見ながら
適当な停留所で下りながら
六甲山を楽しみました。
六甲ケーブル山上駅です。
駅の開業は1932年で、アールデコ様式の
この建物は近代化産業遺産に登録されて
います。

左手には昭和天皇が立った展望台があり、
現在は天覧台と名付けられています。
駅の内部です。
柱もアールデコ調に仕上げられています。
昭和天皇がここで神戸市街を眺めた
展望台です。「天覧台」です。
快晴にもかかわらず、下界はもやって
いました。
神戸港の眺めです。
天覧台から摩耶山の方向を眺めています。
バスで高山植物園に出ました。
植物園の内部です。
海抜865mで北海道南部と同じくらいという
気候を生かし、高山植物を中心に世界の
寒冷地植物、六甲山自生植物など、
約1500種を栽培しています。
1933年の開園です。

東入口の周辺の眺めです。
木々は少し色付いていますが、草花は
殆どありませんでした。
東入口と西入口のほぼ中間にある
休憩所の前に広がる蓮池です。
奥に見える橋はプリンスブリッジと
名付けられています。

画面にポインターを置くと
橋と反対側の池の様子を
ご覧いただけます。
ロックガーデンの一部です。
残念ながらほとんど花は咲いていません。
西口に近い湿生植物区の池です。

この後西口から出てオルゴール
ミュージアムからバスに乗り、
ガーデンテラスへ向かいました。
六甲ガーデンテラスの入り口です。
ここはレストランやショッピングマーケット
などが並んでいます。
日曜日で家族連れがここで食事を
していました。
右の建物はガーデン内にある高さ11m
(標高890m)の「見晴らしの塔」です。

この塔の上から眺めた下界の様子は
下のパノラマ写真をご覧ください。
晴れていましたが、視界が悪く、
綺麗には見えませんでしたが、
視界の良い時は明石海峡から
関西空港まで見えるそうです。
塔から眺めたガーデンテラスの
景観です。
左手の網のようなドームは
「六甲枝垂れ」と呼ばれる六甲山の豊かな
自然を 全身で感じる試みがなされた
体感型の展望台です。
時間の関係で今回はスキップしました。

奥の色々なタワーはNTTの
六甲天文通信館です。
此処には天体望遠鏡もあるそうです。
帰りのロープウェイから見た
神戸市北区有野町方面です。

真下に見えるお寺の屋根は妙見寺で
落葉山(526m)の中腹にあります。
この山の右手が有馬温泉地区です。
有馬温泉
有馬温泉は、日本三古湯(有馬、白浜、道後)の一つであり、林羅山の日本三名泉や、枕草子の三名泉にも
数えられ、江戸時代の温泉番付では当時の最高位である西大関に格付けされていました。
泉質は湧出場所により異なり、塩分と鉄分を多く含み褐色を呈する含鉄塩化物泉、ラジウムを多く含む
放射線泉、炭酸を多く含む炭酸水素塩泉の3種類があります。夫々を金の湯、銀の湯、炭酸の湯と称しています。
有馬温泉の概略図です。
滝川と六甲川が有馬温泉で一つになり
有馬川として流れて行きます。

温泉の中心街は神戸電鉄有馬温泉駅から
太閤通りにかけて、更に、有馬玩具博物館
近辺は観光客でにぎわう場所です。

豊臣秀吉が好んだ温泉場として、
太閤ゆかりの場所も色々あります。

今回は大学の同窓会のついでに
半日で有馬温泉街を一回りしてきました。

有馬温泉と新大阪駅の間は阪急バスの
直行便で往復しました。ただ、観光ルートを
巡るには神戸電鉄有馬温泉駅を起点に
すると判り易いので、以下の写真は
左図の数字に基づいて掲載しています。

24の鼓ヶ滝公園は前日の昼に行きました。


神戸電鉄有馬温泉駅です。
ホテル、旅館の送迎バスが
ひっきりなしに発着しています。

各地との連絡バスは
此処ではなく、太閤通りの
善福寺の向かいにバスターミナル
があります。


駅を出てすぐのところにある「太閤橋」です。
有馬川に架かっています。

画面にポインターを置くと
横から眺めた太閤橋もご覧いただけます。


橋の先にある「ゆけむり広場」です。
この広場の右手に太閤像があります。
今回見過ごしてきました。


橋のたもとにある「増冨神社」です。

冨が増すようにと拝んできました。

画面にポインターを置くと
神社がご覧いただけます。


増富神社の向かいにある
「仏座巌」です。
昔は仏座に似た巨岩だったそうで、
1660年代に日蓮宗の高僧元政上人が
名付けたそうです。
1812年の洪水で岩が埋没し、
この写真のようになってしまったと
いうことです。


その代わりと言う訳ではないのでしょうが、
仏座巌の横に「袂岩(礫‘つぶて’岩)と
称する巨岩が有ります。

これは、この近くの道場城の城主が
有馬の山で鷹狩の折、美女に遭遇し、怪しんで
この美女を矢で射たとたん、落馬したそうです。
というのはこの美女は温泉神社の女神で
彼女は弓を構えられた時に袂に石を入れて
身構えましたが、城主が落馬したのでその石を
その場に残して立ち去ったところ、その石が
だんだん大きくなり、この大きさになったと
いうことです。(案内板による)

ということで、袂石と呼ばれています。
一説には女神が城主に投げた礫だったと
いうことで「礫岩(つぶていわ)」とも
呼ばれています。

更に、別の説として有馬に疫病が流行った時、
大己貴(おおなむち)の神が疫病を追い払おうと、
六甲山から投げ下ろした岩だと言われ、
この岩を擦った手で体を撫でると病が癒えると
言われています。


有馬川に架かる「ねねの橋」と
「ねね像」です。

有馬温泉を気に入っていた秀吉は、
妻のねねや千利休などを連れてたびたび
有馬を訪れていたようです。
ねねは有馬に別邸も建てています。

ねねには最後まで子供ができませんでした。
林渓寺で授かる“はらみの梅”を食べて
温泉につかると必ず懐妊すると言われて
いましたが、ねねは梅干が大嫌いで
食べなかったからだという伝説が残っています。

画面にポインターを置くと
橋の下を流れる有馬川とねね橋の
様子をご覧いただけます。


太閤通りに面したところにある
「善福寺」です。
奈良時代に行基が開基し仁西が再興しました。
この寺の聖徳太子像は国の重要文化財
で鎌倉時代の作です。

本堂は1321年の建立です。

有馬の大茶会の献茶会はここで
行われます。
境内にある利休の供養塔です。
利休も秀吉について何度も
有馬温泉を訪れているようです。


金の湯です。有馬本温泉と称しています。
神戸市営の温泉入浴施設です。
2002年に改装再開しています。
湯は有明源泉から引かれています。

金泉は、塩分と鉄分を多く含み褐色を
呈する含鉄塩化物泉で赤色になるので
金泉と呼ばれています。
画面は引用温泉水のでている場所です。

画面にポインターを置くと
金の湯の正面がご覧いただけます。

前にある石碑には「日本第一神霊泉」と
刻まれています。
金の湯の傍に無料の足湯が有ります。
湯の色がご覧いただけます。


妬(うわなり)泉源です。
この泉源は間欠泉だったそうです。
現在は湧出していません。

江戸時代の本に、女子が盛装して
この温泉の前に立つと激しく噴出したと
記されていたことから妬(うわなり)の湯と
名付けられたようです。

奥の石碑には「名所 宇和な利湯」と
彫られています。

林渓寺です。浄土真宗大谷派のお寺です。

江戸時代は、東本願寺の別院で「湯山御坊」
と呼ばれていました。
境内にある樹齢二百余年の紅梅は、蕾の
うちから紅いところから未開紅と名づけられ、
この実を食べれば子宝に恵まれるいうことで
「はらみの梅」「にむしんの梅」とも言われて
います。

境内を探してみましたが、該当する梅の木は
見つけることができませんでした。

画面にポインターを置くと本堂を
ご覧いただけます。
林渓寺から眺めた落葉山と
妙見寺です。
手前は有馬温泉の街並みです。

雪国稲荷大明神です。

有馬稲荷神社の神官が1907年(明治40)
に稲荷大明神の大神様よりお告げを受け、
雪国稲荷台明神と銘記しました。

この地は有馬温泉への入り口で
その守護神として雪国稲荷大明神が
鎮座しています。

炭酸泉源公園です。
炭酸泉源の前に広がる公園です。
しっとりと落ち着いた公園になっています。
公園の中にある炭酸泉源です。
お社のような建物の下に炭酸泉が
湧き出しています。

此処の泉源は温度が18度しかないので
手を浸けると冷たいです。

この水を瓶に詰めても炭酸が発生して
ふたが出来ないのだそうです。
この水を利用して作られる炭酸煎餅は
有馬温泉の名物です。

画面にポインターを置くと
泉源の様子がご覧いただけます。

銀の湯です。
金の湯同様神戸市営の入浴施設です。
現在は閉館中です。

此処の湯は炭酸泉とラジュム泉を
利用しているので湯の色は透明です。
炭酸泉は18℃、ラジウム泉は30℃弱なので
加熱されています。

極楽泉源です。

太閤秀吉が造らせた湯殿へこの泉源から
金湯を送らせていたとの事です。
「願いの湯」と呼ばれています。
泉源の温度は93℃、泉源の深さは240m
です。


極楽泉源の傍にある極楽寺です。
浄土宗のお寺で創建は593年(推古元年)で
開基は聖徳太子と言われています。

最後の焼失は1773年で、現在の堂宇は
1782年に再建されたものです。
この時再建された庫裏が阪神淡路大震災で
半壊し、その修復の際に秀吉が造らせた
「湯山御殿」の遺構が見つかりました。



「太閤の湯殿館」です。

阪神淡路大震災で倒壊した極楽寺庫裏の
下から発見された安土桃山時代の遺跡
「湯山御殿(ゆのやまごてん)」の
「湯ぶね庭園」の保存と公開を目的に
1999年に開設されました。

館内には蒸し風呂、岩風呂、庭園の遺構を
展示してあるほか、桃山時代をイメージした
展示室には茶器や瓦などの出土品、秀吉と
有馬温泉の歴史文化に関する資料が
展示されています。

館内の様子は下記のボタンから
お入りください。

太閤湯殿


念仏寺です。
浄土宗のお寺で創建は1532年です。
秀吉の北の政所ねねの別邸跡と
伝えられています。

現在の本堂は1712年の建造で
有馬温泉では最も古い建物です。

画面にポインターを置くと
前に立つ観音像がご覧いただけます。

温泉寺です。
724年に行基により開基されたお寺で
1574年に焼失し、直ちに北の政所により
再建されましたが、再び焼失し、1582年に
現在の薬師堂が再建されています。
他の建物は明治の廃仏毀釈によりすべて
取り壊されています。

画面にポインターを置くと
本堂内部をご覧いただけます。
温泉寺の本堂から鐘楼を眺めています。

湯泉神社です。
日本古来の温泉「有馬温泉」の中心に鎮座し、
有馬の氏神・温泉守護神として崇敬されている
湯泉神社は、大己貴命・少彦名命・
熊野久須美命の三神が祀られています。

神社の歴史は古く、927年(延長5)に撰上
された「延喜式神名帳」に有馬郡の大社に
かぞえられています。「日本書紀」には、
舒明天皇・孝徳天皇・白河法皇等の参拝も
記録されています。


湯泉神社の本殿です。
湯泉神社から眺める有馬温泉の
町並です。
湯泉神社で出会った和服のお嬢さんが
中国語を話していたので、声を掛けたら
香港から来たとの事でした。

町中で再び遇ったので、写真撮っていい?と
聞いたら、「OK」との事でご主人との
ツーショットとなりました。
和服で歩くのが結構難しいと思うけど、上手く
歩いていました。そのあとまたバス停でも
出会いました。

ちょっと木の影に入って顔が見難くなって
しまいました。
(21)
御所泉源です。
ここも金泉(塩分と鉄分を含有)です。
塩分含有量が日本一多い泉源です。
有馬温泉の古い町並です。
旧家のお店が色々ならんでいます。
(23)
「太閤の湯」です。

今回宿泊した有馬ビューホテルうららに
附設されている日帰り温泉施設で
大小合わせて24種類の風呂があります。
金泉、銀泉、炭酸泉と岩盤浴を備えています。

前の庭には「官兵衛古道」なるものが造られ
散策できるようになっています。
官兵衛古道の入り口の一つで
「ねねハーブの小径」です。

古道途中には官兵衛が幽閉されていた
有岡城の牢獄を再現していました。

NHKの大河ドラマで観光客も
増えたことでしょう。

(24)
有馬ロープウェイ乗り場の傍にある
「鼓ヶ滝」です。


鼓ヶ滝は二段になっており、
昔はこの岩に囲まれた二段の滝の音が
鼓を打つが如き音だったことから「鼓ヶ滝」と
称されたそうです。

大水で滝壺の岩の様相が変わり、現在では
鼓のような音は聞こえないそうです。
滝の傍にある「鼓ヶ滝公園」です。
石碑は有明桜と刻まれています。
春には有明桜が咲き、この辺りは
有馬6景の一つに数えられています。
鼓ヶ滝公園から街中へ抜ける小道です。
石垣が続き、雰囲気のある道になっています。
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